子どもも親も2つのタイプに分けられる ~タイプを知って楽しく練習しよう~

 

「どうして、もっと計画的に動けないのかしら?」

「図鑑を読み始めたら、食事を摂るのも忘れてしまうのはなぜ?」

など、子どものことが全く理解できないことがある、という経験がある方も多いと思います。

実は、それは親子でタイプが違うことが原因である場合があります。

 

子どもが考えていることが分からない!

様子を見ているとイライラする!

 

そう感じることがある方は、是非、参考にしてくださいね。

 

 

 

マルチタスク

マルチタスクと言われるタイプは、色々なことに興味が移りやすく、気が散りやすいタイプだと言われています。

例えば、庭で植物の観察を書いていたと思ったら、飛んでいる蝶を追って行ってしまった、というようなことがあるかもしれませんね。

気が散りやすく、集中力が無い、と言われることがあるかもしれませんが、それだけ周りの様子がよく見えている、ということなので、大人になってから周りに気遣いができる、素敵な大人になれる可能性が高い、と言えます。

また、ショッピングに行っても、「今日の予算は5,000円だから、予算の中で買える物から選ぼう」というような考え方ができることが多いようです。

 

シングルタスク

シングルタスクと言われるタイプは、その名の通り、一転集中型が特徴です。

好きなことはドンドンやっていきたいけれど、嫌いなことは、できる限り後に回していまいたい、ということが多いようです。

勉強でもスポーツでも、好きなことなら、一生懸命取り組むことができますが、バランスよくこなすことが難しい場合があるかもしれません。集中しすぎると、周りへの気遣いを忘れてしまう可能性が高いです。

マルチタスク型と違い、ショッピングに行った場合「今日の予算は5,000円だけど、気に入った商品は6,000円なんだよね…どうしようかな」と、まずは自分が気に入るかどうか、好きか嫌いか、から判断する場合が多いようです。

 

親:マルチタスク×子:シングルタスク

親:「発表会まであと1か月なんだから、きちんとピアノの練習をしなさい!」

子:「ゲームやったら練習する」

 

このような会話に覚えがあるご家庭も少なくないと思います。

この“ピアノの練習”はもちろん、勉強にも置き換えることができます。

マルチタスク型の親御さんは、発表会の日が迫ってきているから、きちんと練習して弾けるようにしておかないと、子どもが恥をかいてしまうし、先生にも迷惑が掛かる、などと考えて、子どもが困らないように声を掛けているのですが、力ずくで練習させようとするので、親子喧嘩になることも多いかもしれませんね。

シングルタスク型の子どもは、単純に弾けない曲を練習することが嫌だから、練習したくない、ただそれだけの可能性があります。

 

こんな時は、子どもが興味を持ちそうな誘い文句を考えると良いですよ。

例えば、お気に入りのぬいぐるみを持ってきて、腹話術のように話してみるのはいかがでしょうか?

これは、我が家でやっている方法なのですが、少し可愛らしい、ぬいぐるみっぽい話し方で「ねぇねぇ、最近ピアノの音が聞こえてこなくて寂しいんだ。隣に座って聞いているから、ピアノを私のために弾いてくれない?発表会もこっそり見に行くつもりをしているからね。楽しみにしているよ」

などと、言ってぬいぐるみを、ピアノの横に座らせます。

もちろん、子どもはぬいぐるみが喋っていないことは知っています。

親が持って動かしながら、親が喋っているのを見ているのですから。

それでも、なぜか、大好きなぬいぐるみが話してくれているような気分になって、すんなり練習をはじめてくれます。

ちなみに小学生になっても、まだ使えています(笑)

 

親:シングルタスク×子:マルチタスク

親がシングルタスク型の場合、子どもの全てを見る、というよりは、何か1つのことにスポットを当てて見ていることが多いかもしれません。例えば、勉強はあまりしようとしないけれど、ピアノは大好きで楽しそうに練習しているから、やりたいことを好きにさせてあげよう、などというパターンです。

子どもとしては、やりたいことが思う存分できるので、のびのびと過ごすことができると言えます。

 

ちなみに、私が子どもの頃は、親とはこの関係だったように思います。

あまり勉強をするように言われた覚えもないし、かと言ってピアノの練習をしろ、と言われた覚えもありません。

無関心という訳では、もちろん無いのですが、好きなようにやれば良いんじゃないの、という雰囲気でした。

 

けれども、私は親になって、子どもに関してはマルチタスク型だな、と思うこともあるので、一概にこの2つのどちらかに、絶対あてはまる、という訳でも無いと思います。

 

まとめ

親子で価値観が違えば、普通に言っても動かない、響かないのは当たりまえだと言えます。

成長の段階で反抗期になれば、なおさら衝突する機会も増えることでしょう。

けれども、「この子は私とはタイプが違うんだ」ということを分かっていれば、違った角度から子どもを見て、言葉かけできることもあるかもしれません。

先に述べた、私の例のように、ぬいぐるみを使ってヤル気を起こさせる方法のように、もし、親子でタイプが違うのであれば、タイプに合わせて接し方の作戦を考えてみてください。

マルチタスク型の子どもには、ぜひ、仕組みを話してあげてください。ピアノが弾けるってすごく素敵なことで、誰でもできることではないこと、素敵な曲を弾いているあなたを見ていると、とても嬉しくなるんだよ、という親の気持ちを伝えてあげても良いかもしれませんね。損得勘定で動くこともあるので、親が喜んでくれる、というのは何物にも替えられないご褒美となります。

 

シングルタイプ型の子どもにはピアノが好きになる要素を見つけてあげると良いかもしれませんね。例えば、ゲームが好きなら、ピアノでゲーム音楽を弾くこともできるよ、と楽譜を見せてあげるとヤル気に火がつくかもしれません。電車好きなら、発車メロディが弾けるようになりたくて、練習を頑張る、という姿を実際見掛けます。

 

ぜひ、お子さんが楽しく練習して上達できるように、お子さんの様子を分析する参考にしてください。