足はブラブラさせずに弾こう

ピアノの椅子に姿勢良く座った時、子どもの場合は足が床に届かないことが多いです。

だからと言って、次のような姿勢は好ましくありません。

 

足が床に届かないからと言って足を宙でブラブラさせること。

 

椅子にお尻を少しもたれさせた状態で、無理やり足のつま先を床につけること。

 

椅子の桁に足をのせること。

 

ペダルに両足を置くこと。

 

子どもが幼児であっても、そのような姿勢で練習していては、

ピアノをうまく弾けるようにはなりません。

大きくなってからでは遅いのです。

 

食事の時に親から

「肘をつかないで食べなさい」

「お茶碗は手に持って食べなさい」等、

子どもの頃に言われた方も多いかもしれませんが、

それは悪い癖がついてしまわないようにという思いから

親がアドバイスしてくれたものです。

癖というのは、なかなか治らないものなので、

大人になってから矯正しようとしても、よほど意識しないと難しいです。

ですから、小さい子どものうちから悪い癖がつかないように、という配慮です。

ピアノもこれと全く同じことが言えます。

 

正しい姿勢で弾く習慣が初めからついていれば、

大きくなってから座り方を治す必要が無く、

無駄な労力を使わなくて済みます。

ピアノを弾くとき、足は踵からつま先まで、

床にしっかりついていなければなりません。

そうすることで安定した弾きやすい姿勢を保つことができるからです。

不安定な姿勢ではしっかりした音が出せませんので、

足が床に届かない場合は「足台」を用意する必要があります。

下の写真は当教室で使用している補助ペダルと足台がセットになったものです。

補助ペダル
補助ペダル

補助ペダルを踏むと、ピアノのペダルが押さえられるので

ペダルを使った演奏ができるようになります。

足がペダルに届かないうちから、補助ペダルを使うことによってペダルを使う練習もでき、

足が床につかない、という悩みも解決してくれる商品です。

値段は1万円代から3万円代くらいの商品がほとんどです。

また、補助ペダル部分が無い、足台だけの商品もあります。

そちらは1万円以内で購入できるものがほとんどです。

足台には高さが調節できるものもあります。

けれども、ペダルはまだ使わないので、足台だけが必要だという場合には、

このような商品を購入する必要はありません。

子どもの身長に合わせて、上に乗ってもつぶれない丈夫な箱で代用することができます。

スーパーで自由に持って帰ることができるミカンやリンゴの段ボール箱を可愛い包装紙で包んでしまえば、

十分足台として代用することができます。

木村ピアノ教室 自作の足台
木村ピアノ教室 自作の足台

当教室でも、ペダルを使わないお子様用に、このような箱を足台代わりに作って使用しています。

ただ、丈夫な箱で無いと、怪我をしてしまう可能性もありますので、

ご家庭で作られる時は、十分注意して下さい。

また、普段使っていない小さいテーブルがあれば、そのようなものを使っても足台として機能します。

しかし、テーブルを使う時には「本当はテーブルに足を乗せるのは良くないことだけれど、

足がブラブラするのは良くないから、ピアノを弾くときだけ、足をのせるのに使おうね」と言っておくようにしましょう。