練習時間の作り方

ピアノが上達するためには練習は必須です。

 

週に1回、ピアノの先生の所に行ってレッスンを受けているだけでは、

あっと言う間に行き詰まってしまいます。

 

毎日少しずつでも練習する時間を確保したいものです。

 

「忙しくて時間が無い」は言い訳になってしまいます。

時間は作るものです。

これは私が習っていた先生からよく言われた言葉です。

 

子どもや学生さんの場合は、毎日のスケジュールにピアノの練習時間を決めてしまうのが良いでしょう。

例えば「学校から帰ってきたら、ピアノの練習を30分する。終わったら、おやつを食べることができる。」等です。

クラブ活動で帰ってきたら夕方になってしまったり、

帰ってきて、すぐに塾や他の習い事に行かなければならなかったりする時もあるかもしれません。

そんな時は10分でも20分でも時間が少しあるなら、

1曲だけ決めて弾くようにすると良いでしょう。

もしくは、「この曲のこの部分が難しい」という部分だけ何小節かを取り出して、練習するようにして下さい。

スラスラ弾ける所から、最初の所から通して弾こう、なんてことを考えていると、

あっと言う間に自分のつまずく所で時間切れになってしまい、

いつまでたっても弾けない個所が弾けないまま残ってしまいます。

 

最初から通して弾いたり、お気に入りのスラスラ弾ける曲は

時間がたっぷりある時に練習するようにしましょう。

 

そうは言っても、やはり学校から帰ってくると、

宿題もあるし・・・という場合は発想を変えて朝に練習してください。

いつもより30分から1時間早く起きるのです。

そして、朝ご飯を食べて身支度をし、学校へ行く支度が出来たら、早起きした分の時間でピアノの練習をするのです。

その際は近隣の住民の方への配慮は必要ですし、

お住まいの住宅事情によって無理なこともあるかもしれません。

朝の7時に家を出発する方であれば、

それまでの時間に練習するのは近隣の方にとって、

かなり迷惑になりますし、集合住宅で、

隣接した部屋にお住まいの方が夜勤のある仕事をされている場合だったりすると、

止めておいた方が無難です。

もし、電子ピアノで練習するのであれば、

ボリュームを下げて練習したり、ヘッドフォンで練習するようにしましょう。

また、音量が調節できないピアノですと、窓は閉めて、

弱音ペダル(竪型のアップライトピアノだと、3本ある足ペダルの真ん中)を踏んで練習すると、

少しボリュームは落とせます。

どれくらい音が漏れているか、

家族の人に外に出て、確認してもらうと良いでしょう。

そして、少し物足りないかもしれませんが、

音が出せない時には楽譜を見ながら、テーブルの上で「弾いているつもり」の指だけの練習をしても良いでしょう。

 

お仕事が朝から夜まで詰まっていて、毎日練習できない方、

また、上記のようなお子さんの場合は、お休みの日に平日分を取り戻すつもりで

少し長めに練習時間を取るようにしてください。

午前中はピアノの練習をして、それからしか遊びにいかないぞ、と自分で決めてしまうのです。

それ以外は本を読むようにピアノの楽譜を読んで下さい。

毎日寝る前でもできます。時間を問わずできます。

 

ピアノの前に座って弾いている時には音を読んでいると言っても、

弾くことに精いっぱいで、曲の構成について考える余裕はないでしょう。

楽譜だけを見ていれば、様々な発見があり、イメージも膨らみます。

右手にメロディーが出てきたと思ったら、

左手にも同じようなメロディーが書いてあることに気付くかもしれません。

そんな時は、「これは作曲者が強調したいことなんだな。このメロディーが際立つように弾いた方が良いな」と考えられます。

「同じフレーズが2回続いているな。同じように2回弾いたのでは面白くない。

後のフレーズは山びこのように弱い音で弾いてみよう」

等、楽譜に書かれた情報をイメージを膨らませて一枚の絵画を描くように作り上げていくことも立派な練習になります。

弾きながらでは気づかないことにたくさん気付けるかもしれません。

このように、ピアノを弾く時間の練習とピアノを弾かない時の練習がありますので、

どちらかを毎日行って、練習時間が毎日あるようにしましょう。

しかし、理想は毎日ピアノを弾いて練習することですので、

練習時間をどのように捻出するか、ご自分の生活を振り返ってみてください。